介護のこころ~おじじが人工肛門になってしまいます

いとしきシニア

人工肛門、絶対反対!

人工肛門になる第一番の原因は大腸がんだと聞きます

しかし、高齢者の場合は昔に施術した痔の手術が原因のことも多いとか・・・

まさしく我が家のおじじの場合はそれです

3,40年も前の痔の手術・・・何度も繰り返しての後遺症なのかもしれません

年月を経て肛門は固く閉まり、肛門狭窄になっております

肛門から挿入する座薬も入っていきません

便の状態も水様便で今迄過ごしてたんだと思います

高齢になって、このような事態になる前になんで肛門科の受診を受けなかったのか~

今更、悔やんでも仕方のないことですが・・・

それで、先日の病状説明の時の事です

外科の医者がまず私たち家族に施術法を話してくれました

おじじもその場に同席したい・・・という希望が大でしたので、入室するなり腕で大きな【バツ】を作って意思表示しています

医者は先週あたりにおじじには説明済みだったのでしょう

そのせいで混乱したのか夜中に家に帰ると言って、看護師さんを付ききりにさせてしまったのですかね

点滴を外そうとしたり、テレビに変な映像が映ると言ったり、コールをひっきりなしに鳴らしたり・・・

今までの患者として優等生だったおじじは、すっかり何処かへ行ってしまったような振る舞いのせいで個室送りになったのだと思います

高齢者の便秘は要注意

朝早くに夜勤の看護師さんから電話を頂き、夜間の様子や混乱していることを伺ったあとで、おじじに電話が変わりました

『ここの病院には肛門科が無いんだから違う病院に行きたい~退院して連れて行ってくれ~』といいます

ワタシは頭から拒否するのはいけないと思い、黙っておじじの言い分を聞いてあげました 

すると『頼むわ~断ってくれ~人工肛門になったら、お前たちに迷惑かけるんじゃ~』と言うのです

迷惑???・・・そっかー・・・そっちのほうが心配なんだね~

大丈夫だよ!と大きな声で励ますと少しは落ち着いたのかな~

それに、ここの病院は大きな肛門科の病院とも協力体制を組んでいるから心配ないよ・・・そう伝えると・・・

自分の言いたいことを言いつくしたおじじは納得したのかしないのか『そうか・・・』

このコロナ禍で思うように家族とも話せないおじじのなんとも切ない気持ちが、手に取るようにわかります

こんな思いをしている患者さんは沢山いるのだろうね・・・

肛門狭窄で排便が困難になってしまった場合、方法は二つあるそうです

ひとつはブジーといって肛門から器具を差し込んで広げる方法

これは術後は特に高齢者の場合、肛門括約筋の働きが悪く、オムツ生活になることと再手術が多い

もうひとつは人工肛門で腹腔鏡手術で腸を出してストマを設置する方法

これは目の悪い人や高齢者は自分でのストマ対応ができなくて家族などの手が必要になる

どちらも全身麻酔で手術なので、おじじの場合は血圧が下がり過ぎることのリスクがあります

でも・・・現状維持でいつまでも居れません

口から栄養をとれなければ、体力が落ちる一方で足のリハビリどころでなくなってしまう

いつまでも家に帰れないのは嫌でしょう・・・

元気になって家に帰るんだ!ということを励みに頑張ってもらいたいです

医学の力とおじじの運を武器に人工肛門の手術が成功するように祈ります

やっと、おじじは主治医に手を合わせて手術お願いします・・・と言いました

これしかない・・・と決断したんですね

人工肛門・・・ワタシも覚悟を決めました!