いとしきシニア~どこで逝こうか・・・常にシニアはリアルな現実に向き合わされる・・・10月は母の七回忌・・・介護施設で亡くなってはや丸6年

いとしきシニア

母の大好きだった薄紫のひな菊・・・上野ファーム

何処で逝こうか・・・考えるのは余裕があるうち

まだ、自分の身体に自信がもてるうちは、みんな言う・・・

ワタシはオレは施設になんぞ行かないョ

あんなところで余生を送りたくないょ

自分の家で・・・死ぬんだ!

寝たきり?・・・上等じゃないか

自分の家なら自由にできる

いつ寝ようが・・・起きようが・・・

いつメシを食べようが・・・トイレに行こうが・・・自由なんだ

それなのに・・・施設になんて入っちゃお終いだ

特にこれからはコロナの制限がある

面会なんて病院もそうだけど

誰も来てくれないよ・・・会えなくなるんだ

施設に入ること、病気で入院すること・・・

コロナ感染の前とは全く違うよ

家から離れる・・・ということは

そこで家族とはサヨウナラ

友達ともサヨウナラ

皆とも誰とも会えなくなってサヨウナラ・・・

それで・・・お終いの人生なんだ・・・

リアルな現実を突きつけられるシニアたち

目の前にぶらさがっていることシニアの人たちは深く考えていないのでは?

いや・・・考えていてもイザとなったら周囲の意見に抗えない

身体が弱る

脚が・・・腰が・・・

三歳年上の友人が夏に人工股関節の手術を受けた

予後はあまりよろしくなくて弱気になった彼女は一人で生活する上での困りごとが増えて、介護保険を色々と使うようになった

ゴミを収集日に出せない・・・

一人で入浴できない・・・

家事も思うように出来なくなった・・・

今のところは、なんとかかんとか近くに居る娘や友人の手助けでの一人暮らしが続けられているが心苦しさや不安に日々、押しつぶされていく

介護保険では困りごとへの対応はそのたびに制度を使って助けられるが心のケアまでは無理。

ついに彼女の口から『デイサービスに・・・』とか『施設へ・・・』の言葉を聞くようになった

ワタシは彼女を励ましながらも・・・・最近は会うたびに辛くなる

彼女は子供たちを頼りにしようにも息子は遠い地方で家庭を持っている

娘は近くにいるが夫の親と同居している

その事情を知っていて・・・

他人事のように身内や周りの人を頼りに今の生活を続けた方がいい・・・とは言えない

母もイヤイヤ施設に入り・・・もうはや迎えた7回忌

6年前の雪がちらつこうかという、この寒い季節に母は逝った

母は介護施設に入居したのが亡くなる4年前だから・・・

平成24年に自宅から離れてその後、崖を転がり落ちるように弱っていった

世間で言われるように施設に入ると寿命が縮まる・・・という説はありなのかもしれない

でも、母は自分が自宅で生活することで、息子や嫁の負担が重なることに耐えられなかった

それは・・・今、思えば・・・

母は、自らの命を短くすることを選んだようにも感じる

ワタシは最後は自宅で子供たちや友人に会ってあの世へ行きたい

わがままでしょうか・・・

母が亡くなる直前に・・・帰りたい・・・家に帰りたい・・・

駄々っ子のように訴えていたことが思い出される

やはり・・・ワタシも世の習いに従って子供たちに迷惑をかけたくないから・・・

母のように本当の心は隠したままで現生から隔離された施設というところやらで

人生を終えることになるのだろうかしら・・・

母の七回忌を迎えてつくづく思うのです

秋の上野ファームはひな菊が満載です