
この月曜日は内科の定期健診、血液検査でひと月前の検査数値との誤差を確認してもらう日でした
糖尿病、心不全、腎不全など複数の病気を抱えているおじじ様の大事な受診日
なので早朝受付で順番をとり、午前の検査処置と午後からの検査結果をふまえての診察と大事な日なのです
おじじがひっくり返っていた
なのに、なのに・・・
受付をすませて順番を知らせにおじじ宅に声を張り上げながら
『おじじ~順番は15番目!月曜日だから混んでるねーーー』
居間に入って行ったワタシの目に飛び込んできた光景は・・・
居間から続いた奥の畳の部屋にひっくり返って頭だけ持ち上げて呻いているおじじの姿でした
『なしたの!・・・どうしたの!』
おじじは 『失敗した・・・動けない・・・』
あ・・・話せるんだ・・・良かった、意識はある~
どうやら畳の上でズボンをはこうとして片足立ちが出来なくて転倒したらしい・・・と判断
とりあえず枕しないと・・・クッションを頭の下に入れようとしただけで痛がる
これは・・・救急車呼ばないと・・・ダメかも~
夫に電話する
『おじじが倒れた!』
夫の声がひっくり返って 『なに!~~~』
ワタシ 『いや・・・話はできるの、転んで動けないってーーー』
『なんだ~びっくりしたぞ・・・動けないんなら救急車呼ぶしかないべさ~頼むわ!』
仕事中の夫のつれない言葉・・・
救急車の番号は何番だっけ!
はぁ~一人で対応するしかないんだな・・・
救急車の番号は何番だっけ・・・
冷静なようで頭は混乱しているのか
携帯に199と打ち込んでいる
無情に・・・ 【この番号は現在使われておりません】トーキーが喋る
なにぃ~?
何番だっけ!救急車って~何番~?
ワタシの頭も壊れかけているのかい?・・・自信なくすわ~
もう一度、冷静に冷静に~
警察は110番・・・
そうか!救急車は119番だ~
やっと、つながった~(ワタシの脳みそのシナプスも)
【火事ですか?救急ですか?】と119番が聞く
『救急です!』
あとは落ち着いて住所とおじじの名前、年齢、症状を言えた
・・・・・・・・
ピーポーを鳴らしながら近づく救急車
うちに来るんだ~
慌てて玄関先を広げる・・・おじじを搬出しやすいように・・・
もうあとは救急隊にお任せするしかないのだ~
認知症進んでいるのだろうか?
救急車の中でも車が揺れると痛がるおじじ様
あーーーあ やってくれちゃったね~
恐れていたことが起きたんだ・・・
あれほど、ちゃんと椅子に座ってズボン履いてね~と言ってたのに・・・
人の云う事聞いてくれないからなぁ・・・
自業自得という言葉は悪いがあてはまる
でも・・・
おじじの自信過剰なだけでなく
転ぶかもしれないという用心する気持ちを忘れたとしたら・・・?
それは認知症が進んでいる証拠なのだろうか?
ふと・・・そんな不安がワタシの中に生まれた
だとしたら~
そっちのほうが~ヤバイんじゃないか・・・
救急車が病院に到着
朝の8時過ぎなので救急外来の医師が診察してくれました
レントゲンを撮りに行ったようだ・・・
戻ってきた医師は待合に居るワタシに向かってひと言
『折れているね・・・』