
ボーっとして玄関に
どうしたの~!
玄関に立っているおじじの姿を見て思わず叫んでしまいました
補聴器をつけているはずなのに・・・目が見えにくいのはわかるんだけど・・・
ワタシが階段の中途まで降りて声掛けしているのに、玄関に向かって『あーーー』と言っている
急いで下まで降りて再度『どうしたの~』と腕をゆすって顔を覗き込みました
我に返ったようなおじじは『いやーーー寝ていたんだーーー』と的を得ない返事です
シャツの襟元からタオルをぶら下げています
『タオル・・・汗かいたの~?』と聞くと
『いやーーーよだれが出て出てーーー』といいます
どうやらよだれがしょっちゅう出て、いちいち拭くのが面倒なのでタオルをはさんでいるらしい
『ふーーーん』何とも言えません
玄関チャイムにそんな姿で出て行ったら相手はどう思うだろう・・・などと考えてしまうワタシです
困ったな・・・・
それでなくても近所の方たちに『お爺さん、最近見ないけど元気なの?』とゴミ出しや庭の水まきに出ていると興味深げに聞かれます
つど、『元気ですよ~』とは答えるけど、まるきり引きこもり状態だものね・・・
外の世界にはもう興味がないのでしょうか・・・
かといって玄関チャイムには即座に反応して対応に出るのです
拭いても拭いても出てくる【よだれ】
赤ちゃんのよだれかけは可愛いの一言
高齢者のよだれかけ姿は・・・?
何年も昔ですが実の母が介護施設で大きなエプロンを首から下げて介助してもらいながら食事をする姿に愕然としたことを思い出します
生活の質が落ちるという表現を介護者はしますが、家族にとっては切ないですね
ついこの間まで箸の上げ下ろしを注意してくれた親なんですもの・・・なんとも言えないものがあります
よだれが出て出て困る状態を流涎(りゅうぜん)といいます
次回受診の折に主治医に伺ってみなくてはなりません
急によだれが多くなることで考えられる原因を調べてみました
一番緊急を要するのは深刻な病気の脳梗塞
それから神経と筋肉の連携がうまくいかない病気でパーキンソン病
認知症の薬の副作用や口腔内の異常や癌もあります
いずれも専門の診療科を受診する必要があります
今のところ、症状はよだれが多い程度です
脳梗塞など緊急事態ではない様子。
とりあえず家族は主治医の意見を聞いてから動くことになりますが、それまでの対応策。
口のしまりが悪くなっているので、筋肉の低下も考えられます
食事の前の口のトレーニング【パタカラ体操】や【あいうべ体操】を勧めてみようかーーー
パタカラ パタカラ パタカラ パタカラ と大きな声を出して繰り返す
舌を上下左右にグッと突き出す ぐるっと口の周りを右から一周 逆回りに一周
もう一度 パタカラ パタカラ パタカラ パタカラ と声を出す
この【パタカラ体操】はよく、デイサービスなどで口腔ケア運動として使われています
【あいうべ体操】はア・イ・ウーと言って最後のべーは舌を思い切り長く出す体操です
口の周りの筋肉の動きをよくすること、舌の筋肉を動かすことで嚥下障害を助けて誤嚥性肺炎を防ぐ効果があります
ワタシも人のことは言ってられません そろそろ必要なことかも・・・
問題は・・・おじじが言うこと聞いてくれるかしら?
『はぁーーーー』
とりあえずは勧めてみましょうか・・・
