北国ぐらし~コロナ禍で思い出す・・・遥か昔にもあった光景

北国ぐらし備忘録

昨年3月にはあろうことか店頭からマスクが消えてしまって驚きました

現在は復活してきたのでホッと胸をなで下ろしています

それから・・・信じられませんがその頃に紙製品も品薄になったことを記憶していますか?

トイレットペーパーやティッシュペーパーまでもがマスクや消毒液に右習いでした

『なんで無くなるの?』と半信半疑ながらスーパーの列に並んだ自分が滑稽に思われます

少しして誰かがSNSで、デマを流したのだと知り安堵したと同時に遥か昔に同じ光景があったことを思い出しました

またまた古いことをと言われそうですが、この度のコロナ禍に全く関係のない話ではないのです

オイル(石油)ショックと当時は騒がれた事態は1973年に起きました

第四次中東戦争が始まり中東のOPEC(オペック)石油輸出国機構六か国で原油の引き上げや減産が決定されたのです

当時、石油の輸入に頼り切っていた日本は、なすすべも無く巻き込まれました

石油が日本に入ってこなくなる!

輸入が規制されるということはエネルギー源である石油を節約しなければならないということです

まず電力会社が真っ先に影響を受けて電気料金の値上げに踏み切りました

結果多くの産業が次々とあおりをうけたのです

50年も前のことですから、もちろんSNSはありませんが新聞・テレビ・ラジオなどで知った人々の間で噂が噂を呼びました

人々は真っ先に生活用品の買占めに動きました

我家でも近所から話を聞いた母が慌てて『紙が無くなるよ!』と大騒ぎ

家族総出でおひとり様1個限り、しかも便乗値上げのされたトイレットペーパーを買い集めました

物が無くなるという不安な心理状態は人々を追い立てて、それは紙製品に限りませんでした

食料品はもちろん雑貨の果てまで便乗値上げと買占めの嵐に巻き込まれ、人々の生活は大変なことになったのです

当時の政府の方針は石油製品の消費制限でしたから、電力を使う街のネオンの時間制限、デパートのエレベーターの制限にまで及びました

世の中は言葉通りのお先真っ暗だったのです

このたびのコロナ禍で国中からマスクや消毒液そしてデマによる紙製品が店頭から消えかけた現象は過去の不確実な時代を走馬灯の様に思い起こしました

今現在、数多くの職種の方々がコロナ禍による営業制限で苦しんでいます

このたびの新型コロナウイルスと過去のオイルショックと原因は全く異なりますが、人々の苦しみは同じものです

いつ終わるとも知れない災いに向き合わされて、暗いトンネルの先にいつ灯りが見えてくるのでしょうか・・・